あらすじ
夸父山桃林で父親の医仙・楽伯(らくはく)から桃林の外に出ないようにと言われて育った無邪気な丹鳥族の少女、霊汐(れいせき)。ある日、桃林を抜け出して天宮へ行った彼女は偶然、5万年前に天界を魔君から救ったものの長い眠りについていた戦神・九宸(きゅうしん)を目覚めさせる。そして、九宸に仕える侍女として天宮に住むことになった霊汐は、厳しいが誇り高く情が深い彼に恋をする。ところが、彼女には封印された魔君を呼び覚ます魔の力が宿っていたのだった…。
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夸父山桃林で父親の医仙・楽伯(らくはく)から桃林の外に出ないようにと言われて育った無邪気な丹鳥族の少女、霊汐(れいせき)。ある日、桃林を抜け出して天宮へ行った彼女は偶然、5万年前に天界を魔君から救ったものの長い眠りについていた戦神・九宸(きゅうしん)を目覚めさせる。そして、九宸に仕える侍女として天宮に住むことになった霊汐は、厳しいが誇り高く情が深い彼に恋をする。ところが、彼女には封印された魔君を呼び覚ます魔の力が宿っていたのだった…。
プロモーションムービー
制作チームと会議をしたときに、彼らが参考資料をたくさん用意してくれて、脚本と物語に関しても詳しく紹介してくれました。プロデューサーと本作の全体のプランについて話した後、僕はかなり安心することができました。内容も今までのものとは違う神様のラブストーリーで、僕自身も物語の展開の仕方が好きなので、出演を決めました。
撮影中僕は特に自分が「ドラマを撮影している」とか「映画を撮影している」と感じることはありませんでした。ドラマと映画の撮影の仕方は確かに違います。ドラマの方のテンポがより速い、シーンがより多い、シーンとシーンの間の感情の調整もより非線形的ですが、撮影前にちゃんと脚本を読んで事前準備をして、そして現場で調整することで、一週間から二週間でこのテンポに慣れることができました。
脚本を読んだときに、九宸はユーモラスで面白い人物だと感じましたが、彼は戦神でとても強く経験が豊富な武将でもあるので、この人物の性格については多層的な認識でした。監督と現場でキャラクター設定について色々と討論していました。違うスタイルでコメディな感じで表現するか、基本のやり方で表現するか、とか。最終的に監督はこのキャラクターを威厳のあるツンデレCEOな感じにすると決めました。そう演じたほうが彼が偉い神様である雰囲気が出せるので。僕も演じる際に、このキャラクターを立体的に明確にするためにはどう演じるか、またユーモアも入れて視聴者が思わず笑ってしまうように意識していました。
九宸は「静で動を制す」タイプで、人には穏やかな印象を与えます。彼は心の中では細かいことや感情に対してかなり念入りですが、このような感情はあまり外に出さず、周囲に気づかれないようにしなければいけません。この部分の表現が面白いです。監督や撮影監督の協力と討論で、僕らは頑張って九宸の内心の動きを視聴者によく見せる努力をしました。
人物の恋愛に対して一番純粋な面を表現するのは、とてもスウィートで美しいことです。九宸は見た目が不愛想ですが、恋愛に対してはかなり純粋で、萌える心を持っています。こういうスウィートでロマンチックなラブストーリーは、視聴者の心を掴みます。
僕自身とはかなり違います。僕の性格は割と外向的ですが、九宸は割と冷たくて距離感のある人です。
ニー・ニーさんはとても真面目で勉強熱心な女優さんです。以前共演したことがあるので、共演することに対しては安心です。ニー・ニーさんの感情は内面から外に出ていくような表現なので、(彼女が作った)キャラクターは共感を呼びやすくなります。今回彼女が演じる霊汐も彼女の実力を発揮できるキャラクターです。霊汐は彼女が演じて、九宸は僕が演じることで僕は安心です。共演する時も心が通じ合っていて、視聴者にこの二つのキャラクターの間のスパークを見せることができます。
撮影現場はとても面白かったです。物語の展開やニー・ニーさんが感情的になるシーンが僕の印象に残っています。私たちが共演したすべてのシーン、第一世と第二世の別れから最後のエンディングを含め、私たちの感情がとても激しく濃くて、これらのシーンの共演ではとても満足でスパークがいっぱいでした。
キャストのたくさんの方とは僕が初めて共演させて頂きました。皆さんそれぞれ凄い方々で、強く印象に残っています。キャラクターは正義の方にいるのもあれば、悪役もありますが、みんなしっかりと演じられました。キャストたちとの共演はとても楽しくて、彼らの演技を見て僕も勉強になりました。彼らとの共演も安心ですし、プライベートでもみんな仲がいいです。
九宸と霊汐のラブラブシーンです。例えば桃林の橋の上での幾つかのシーン。これらのシーンで九宸は割とリラックスして明るいので、いつもみんなの前でのイメージと違っています。感情を素直に表現し、可愛くて、スウィートです。
僕が好きなのは辛くて泣ける恋愛の部分です。霊汐との間の誤解によって起きた悲しい出来事で、物語は展開していきます。
自分で選ぶことができるなら…僕は雲で移動できる能力が欲しいです。雲で世界中の行きたいところまで行けます。
本作は神様のラブロマンスです。神様の恋愛を描いていますが、とても重層的な感情が含まれています。僕は九宸と霊汐の愛がとても好きです。監督と脚本家のリードで、視聴者は本作でとても愛し合っている恋人同士を観ることができるし、共感もできると思います。
僕自身は集中力を一番大切にしています。落ち着いて自分が演じるキャラクターに入り込むことを一番重視しています。例えば今日演じるのは重い感情、あるいは今日演じるのはコメディなキャラクターとか、なるべくキャラクターに集中して、キャラクターのテンションを最大限発揮し、視聴者にキャラクターのギャップを見せることができます。感情を調整するスピードと感情の瞬発力は自分自身の集中力からなので、十分集中してからこそ演技を精確にできます。
それぞれの作品は僕と緊密にかかわっていますし、それぞれの作品が一つのターニングポイントです。中では特に幾つかの作品、例えば『愛の神、エロス』は当時の僕にとってとても重要な作品です。この作品は僕を一人の青年からもっと成熟した穏やかなイメージにさせてくれました。もう一つは『レッドクリフ』です。本作は僕に様々なキャストに出会わせてくれて、この方々との共演で僕は成長しました。そして本作は僕の初めて正式的な時代劇作品なので、僕にとってはとても重要な経験でした。
幸せな瞬間は実は簡単に手に入れられます。ちゃんと生活して、ちゃんと仕事をして、幸せな瞬間は簡単に感じられます。そうしている瞬間はそんなに楽しくなくても、努力した後の幸せな感情は手に入れることができます。
挑戦性のある作品に出演したいです。新しい作品で世界各地の視聴者に会いたいです。
日本の皆さん、こんにちは。チャン・チェンです。久しぶりに日本で皆さんに僕の新作を見て頂くことができます。皆さんが今回贈る「運命の桃花」を好きになっていただければ幸いです。本作は神様のラブロマンスで、東方の伝統美学がたっぷり入っている作品です。この中には感動するラブストーリーがあります。僕が演じる九宸は戦神で、彼は仙女である霊汐と恋に落ちました。九宸と霊汐とのラブストーリーを早く日本の皆さんにご覧頂きたいです。
最初はキャラクターに惹かれました。このキャラクターは三つの段階を経験するので、俳優にとってはかなりのチャレンジになります。そして全体のキャスト陣と制作チームも魅力的です。以前チャン・チェンさんと映画で共演したことがあり共演シーンは多くありませんでしたが、彼がとても優秀な俳優であることはよくわかりました。だから本作を通して彼から勉強しなきゃと思いました。また、制作チームもとても頼りになると感じました。責任を持っていいドラマに出来ると思ったので、出演を決めました。
第二段階の林黙は発話障害があるので、手話で演技をしなければいけませんでした。なので、手話を流暢に慣れているように見せるために事前に手話を勉強しましたね。
撮影が始まる前に手話の先生に手話のシーンをすべて録画してもらい、それを見ながら練習しました。実は手話は声に出すセリフよりもずっと難しいんです。口で台詞を話すより手話での演技の方が、体や表情の表現がもっとはっきり見えます。その時に私が集中できていなかったり、演じながら手話のやり方を考えてしまっていたりすると、それは視聴者にはバレバレなんです。
そのため私は事前の準備で、林黙を演じるときは手の動きを忘れるほどになろうと思いました。彼女は子供の頃から手話でコミュニケーションを取っていますからね。手話に慣れている感じを出せるよう頑張りました。
おっしゃる通り、このキャラクターは三つの段階を経験しています。第一段階の霊汐は、素直でストレートな性格です。第二段階の林黙は手話でコミュニケーション取っているので、変化をうまく表現するため、林黙は優しくて静かな感じで表現しました。それだけでなく、彼女は勇敢で独立していて生活に希望を持っている女の子だとも思います。そして第三段階で、成長した霊汐には責任が増えています。
そうは言っても、三つの段階を全く変えるわけにもいきません。それはあまりリアルではないからです。だから三つの段階の役づくりに関して私が特に意識したのは、どの段階を演じるときにもちょっと似ている感じを加えることです。例えば第三段階の霊汐の九宸に対する態度には第一段階の雰囲気も入っています。彼女が上神になっても、好きな男性に対して純粋な部分は変わらないと思うからです。
三段階とも私自身に似ている部分があると思います。ハハハハ。
実を言うと、私は演技で一番大変なことは演じることと役に対する誠実さだと考えています。相手の言葉を聞き、自分の演じる役がその言葉に対して本当にそのように反応することができるか、それが大事です。
集中力をずっと途切れさせないことも一番難しくて、一番大変だと思います。特に「運命の桃花~」のように撮影量がヘビーで、撮影前に準備しなければいけないことも多いと…。一日の撮影量が多くて充分な休憩を取れない時でも、ハイテンションを保たなければいけず、ハイテンションで一つ一つのシーンと向き合わなければいけないことがかなり難しくて大変でした。
彼はとてもプロ意識の高い俳優です。この点について私は非常に感心しています。彼がこの役のためにどんなことを考えていたのかは分かりませんが、毎回共演するたびに言葉にならない魅力を感じていました。
例えば彼のクローズアップでは、視聴者はとても充実したレベルの高い演技を見ることができます。また、彼は顔の五官で役の重層的な表現をすることが得意です。これはとてもいいことだと思います。
そしてこれは、彼が裏で役づくりの為に行っている努力に繋がっていると思います。
チャン・チェンさんはずっと私の憧れている俳優さんです。彼と共演した時に、彼はとても顔の五官で演じるのが得意な俳優さんだと思いました。彼の演技はとても成熟していて、彼と共演することで私は色々と勉強になりました。
一番印象に残っていることは、私たちは二人ともその場で感じるタイプの俳優なので、アドリブ演技がいっぱいあったんです。私はこういう演技がとても好きです。お互いに突然うまれる演技のわくわく感を与えあうことができるので。
脚本を読みながら相手がどう演じるかを想像するのですが、私は撮影現場で相手が予想通りの演技ではなかった時、または相手がとても特別な演技で演じた時に「面白い!」と思うんです。こういう“予想外”の演技を受けて、私もちゃんと演技を返すことができれば、ものすごくいいシーンになります。
劇中に九宸が霊汐の耳たぶをつまむシーンがあるのですが、実はあのシーンは私たちがアドリブで作った繊細なシーンなんです。あのシーンがとても印象に残っています。
実はロマンチックなシーンより辛いシーンのほうが多いですよ。ハハハ! 林黙と九宸が亭の中で雨を見るシーンがロマンチックだと思います。
タイムスリップ能力が面白いと思いますね。
本作は何回見ても面白いドラマだと思います。私たちは上質な作品にすることを大切にしていたので、キャスト陣の演技に対する努力も、服装、メイク、セットのデザインも、監督の演出も、みんな一人一人入念に働きました。本作を観るときに、ぜひ私たちの繊細で念入りな仕事と作品の素晴らしさに注目して頂きたいです。
キャラクターですね。キャラクターが私を惹きつけるがどうかです。
一つ一つの出演作が私の印象に残る部分があります。自分が演じたキャラクターも、共演したキャストも、一緒に働いた制作チームも、一つ一つの作品がみんなの共同の努力で作り上げたものです。評価がどうと言っても、私にとっては入念に創作した作品で、大切な作品ですね。
仕事で幸せを感じる瞬間は私が演じたキャラクターがみなさんに好かれることです。日常生活で実は私はつまらない人で、家でぼーっとするのも幸せだと思います。
健康な食事と十分な睡眠です。働くことと休むことのバランスと栄養のバランスですね。
今までやったことがないことをやりたいです。たくさんあります。ハハハハ。
日本の皆さん、こんにちは。ニー・ニーです。私たちの「運命の桃花~宸汐縁~」を好きになって頂ければ幸いです。
夸父山桃林に住む霊汐(れいせき)は天界を魔君から救った戦神・九宸(きゅうしん)の武勇伝を読んでは胸をときめかせる日々。父親の医仙・楽伯(らくはく)から桃林の外に出ないようにと言われて育ち外の世界に憧れていた。そんなある日、霊汐は桃林を抜け出して天宮へ行くが、天兵に追われ不思議な場所に迷いこむ。そこは九宸が眠る長生海の氷の宮殿だった…。
自分を生き返らせた霊汐(れいせき)の力に驚いた九宸(きゅうしん)は彼女を扶雲殿に置いて正体を確かめることに。一方、霊汐は九宸の侍女になれたことに大喜びして侍女長・十三(じゅうさん)の下で働き始める。だが、天宮は決まりごとだらけ。 しかも、天雷真君(てんらいしんくん)から目の敵にされた霊汐は鞭を打たれて厳しい尋問を受ける。すると、そこに助けに現れたのが九宸で…。
凍りついた九宸(きゅうしん)を必死に温めているうち霊汐(れいせき)は昏睡。翌朝、薬王洞で働く霊汐の姉弟子・青瑶(せいよう)が来て九宸を診察し、体を温めるため無尽木で火を炊くようにと指南する。そこで九宸の弟弟子・雲風(うんほう)は畢方の棲む赤焔洞へ向かう。その後、霊汐が目覚めると、九宸の部屋に一晩中いた女性として天宮中の噂の的になってしまい…。
天雷真君(てんらいしんくん)と面会した山霊界の国師・景休(けいきゅう)は謀反を起こした烈夷(れつい)の息子・仲昊(ちゅうこう)を罠にはめるつもりだった。だが、九宸(きゅうしん)の邪魔が入り計画が狂う。その後、九宸は天雷真君が開いた帰還を祝う宴に出席。そこで天雷真君から亡き弟子・元征(げんせい)の神器・攢心釘を見せられ、魔君を封じた幽都山の戦いで天軍が全滅した理由を問い詰められるが…。
幽都山の戦いの真相を決して語ろうとしない九宸(きゅうしん)。それを見た元征(げんせい)の妹・元瞳(げんどう)はかつて兄が送ってきた手紙を手に扶雲殿を訪ねようとするが、許婚である東海水君の王子・杜羽(とう)に止められる。その頃、山霊界では国主・翎月(れいげつ)が景休(けいきゅう)の持つ長生結に目を留める。それは九宸の物で、霊汐(れいせき)が落としたのを偶然、景休が拾ったのだったが…。
景休(けいきゅう)は翎月(れいげつ)の意に反して天界と魔界の境界にある縛霊淵で烈夷族を滅ぼすつもりでいた。それに気づいた翎月は彼を止めようとするが、追い詰められた烈夷族は魔君に身を捧げて怨霊となると縛霊淵を飛び出していってしまう。その途端、扶雲殿にあった烈夷族の紋章が割れて霊汐(れいせき)の持つ石に反応、突然気を失ってしまった霊汐は…。
楽伯(らくはく)が来て家に連れ戻されそうになった霊汐(れいせき)は強引に扶雲殿に残る。だが、九宸(きゅうしん)が掟に背いて幽都山の戦いの真相が記録されているはずの戦報を燃やし、戦神の任を解かれたため、扶雲殿は周囲から白い目で見られるようになってしまう。一方、景休(けいきゅう)は玄鳥族の仇である前国主の垣渡(えんと)が死なずに縛霊淵の中で生きていると知って…。
翎月(れいげつ)は養女・宝青(ほうせい)に縁談を用意するつもりが、彼女が景休(けいきゅう)に恋しているとわかって愕然とする。一方、宝青は翎月が実の娘を探していると気づき不安を覚える。その頃、九宸(きゅうしん)は元神だけを離脱させ幽都山へ向かうと目覚めた魔君と対峙する。また、霊汐(れいせき)は薬王にも見放された孤立無援の九宸のために自分で丹薬を作ろうと奮闘するが…。
丹薬作りに成功した霊汐(れいせき)はその効能を試すために自ら冷たい望月泉に飛びこむ。それをこっそり見ていた九宸(きゅうしん)は慌てて彼女を救い出す。その後、可愛がっていた犬の小白(しょうはく)を変わり果てた姿で発見した霊汐。彼女はその亡骸を洗仙池に流して弔う。一方その頃、南極仙州を訪れた翎月(れいげつ)は南極仙翁(なんきょくせんおう)の占いで実の娘が生きていると教えられ…。
万物を復元できるといいう神器・水月鼎を探して南極仙州にやって来た霊汐(れいせき)。彼女は幽都山の戦いの戦報を復元し当時の真相を知るが、九宸(きゅうしん)の気持ちを汲んで公開するのを思いとどまる。ところが、戦報の復元に気づいた元瞳(げんどう)は口封じのため霊汐を洗仙池に突き落とす。そして、元征(げんせい)の神器・攢心釘が功徳殿に納められることになり…。
洗仙池で息絶え絶えの霊汐(れいせき)を見つけた青瑶(せいよう)は復元された戦報を公開。それによって元征(げんせい)が魔道に落ちたことが衆目に晒され、母親の元(げん)夫人は大きなショックを受ける。その後、九宸(きゅうしん)は霊汐を扶雲殿に連れ帰って看病する。すると、杜羽(とう)がやって来て九宸に元家を救ってほしいと嘆願。結局、九宸は元瞳(げんどう)に罰を与えると霊汐への償いを言い渡し…。
元征(げんせい)の罪が裁かれることになるが、九宸(きゅうしん)は弟子の罪は師匠の責任なので元家ではなく自分に厳刑を与えてほしいと天君に訴える。その結果、彼は紫雲台で7回の雷刑を受けて体調が悪化、青瑶(せいよう)は養生してもらうために彼の仙力を封じる。一方その頃、魔君は5万年前に生まれた神と魔の力を併せ持つ赤子を探せと仲昊(ちゅうこう)に命じていた…。
楽伯(らくはく)は翎月(れいげつ)から弟弟子・陌歓(はくかん)が5万年前に亡くなっていたと聞かされたショックで酒を飲む。一方、天宮では命より名声を重んじる元夫人が自害。そのことに動揺を隠せない霊汐(れいせき)を九宸(きゅうしん)が慰める。そして、仙力を取り戻した九宸は神器・水月鼎が形を変えて天恒神砂となり霊汐を主に選んだとわかると、彼女を伴い南極仙州へ向かい…。
南極仙翁と師弟の縁を断ち、義父の仲昊(ちゅうこう)に忠誠を誓った欽原。彼は九宸(きゅうしん)を訪ねると師匠の使いと偽って水月鼎を手に入れようとする。それを不審に思った九宸が幽都山に向かうと、魔道に落ちた仲昊が現れる。一方、九宸からの罰として一介の衛兵にまで落ちた元瞳(げんどう)は、心に恨みを溜めひそかに神幽宝鑑という邪術を修練し始めていた…。
九宸(きゅうしん)と一緒に人間界にやって来た霊汐(れいせき)は神獣・白澤と出会い、五碗(ごわん)と名付けて可愛がることに。そして、九宸と一緒に山霊界を訪問する。そこでひょんなことから景休(けいきゅう)の住まいに忍びこんだ霊汐は、失くしたはずの長生結を見つける。その後、九宸と幽都山に入った霊汐は、さらに彼の修行の地だという従極淵に連れて行かれて…。
九宸(きゅうしん)は嫌がる霊汐(れいせき)を連れて桃林へ行くと楽伯(らくはく)と二人きりで話をする。実は霊汐は5万年前、魔君が自分の元神を隠す器にした赤子。九宸が阻止しようとしたが一筋の魔気が宿り、神と魔の力を併せ持つ存在となった彼女を楽伯が拾ったのだ。そんな霊汐を守るべく九宸は桃林で彼女に別れを告げる。すると、霊汐が九宸にキスをして…。
西王母(せいおうぼ)が蟠桃会に神仙たちを招き、魔君の騎獣だった呑天獣(とんてんじゅう)から仙丹を作ることに。一方、五碗(ごわん)の行方を追ううち呑天獣が捕らえられている化生池に迷いこんだ霊汐(れいせき)は、魔刀の修復のために呑天獣を奪おうとする仲昊(ちゅうこう)と出くわす。その結果、仲昊は霊汐こそ魔君が探す5万年前の赤子だと気づくが、駆けつけた九宸(きゅうしん)が霊汐を助け出し…。
九宸(きゅうしん)は霊汐(れいせき)を従極淵にかくまい魔の力を封じこめると「私を信じろ、私が守る」と言う。その言葉を聞いた霊汐は彼と従極淵で生きていく覚悟を決める。だが、元瞳(げんどう)の密告により西王母(せいおうぼ)が天兵を伴って現れ、所在がばれてしまった霊汐。彼女は蟠桃会での騒動で魔君との関係を疑われており、天君の裁きを受けるため天宮に戻ることに…。
霊汐(れいせき)を助けるため仙力を使い体が弱った九宸(きゅうしん)の治療のため、青瑶(せいよう)は望月泉で魚を釣る。すると雲風(うんほう)が現れ、かつての過ちを心から謝罪する。一方、霊汐は九宸のために月餅を作る。そして、中秋節に人間界ではキスをして幸せを祈るのだと伝えると、九宸は優しく額にキスをしてくれる。だが、その後、欽原(きんげん)にさらわれた霊汐は…。
天宮で元瞳(げんどう)が魔気を帯びた九龍神火罩を天君に見せて、霊汐(れいせき)は魔の一味だと訴える。その結果、霊汐には魔君だけにある魔印があることがわかり、死罪を免れない状況となる。そこで、九宸(きゅうしん)は天君に戦神の座も神の位も返上するので死罪だけは免じてほしいと請う。するとその時、天尊山の鐘が鳴り師匠の天尊が九宸を呼び出し…。
青瑶(せいよう)は薬で天兵を眠らせ、紫雲台につながれていた霊汐(れいせき)を連れて逃亡する。それをこっそり見ていた元瞳(げんどう)は天兵たちを殺すと、青瑶が毒殺したと嘘の報告をする。そして、夸父山桃林まで霊汐を追いかけた元瞳は非情にも彼女をかばう楽伯(らくはく)を斬る。それを目の当たりにした霊汐は怒りで我を忘れて覚醒すると魔君の呼ぶ声に誘われて…。
魔君の手から霊汐(れいせき)を救った九宸(きゅうしん)は彼女を鎖妖塔に連れていく。そこは凶悪な罪人たちを閉じこめておく強固な檻で、万物を生みその変化を防ぐ神器・神農鼎の力によって守られていた。そこで、九宸は自分の命と引き換えに霊汐を救済する危険な賭けに出る。彼は自分の心の臓となっていた女媧石を取り出し神農鼎と交換すると…。
九宸(きゅうしん)は霊汐(れいせき)を一度死なせて神農鼎で魂を守り、彼女を人間界に送り出そうとしていた。霊汐が人間界で生まれ変わり劫を経れば、魔を除くことができるからだ。そこであえて霊汐の死刑に同意する。一方、心の臓を失った九宸を救うため鎖妖塔の看守・禍斗(かと)から聴覚と引き換えに火精をもらった霊汐は、九宸の真意を知ることなく絶望して…。
霊汐(れいせき)が実の娘だとわかったものの彼女を救うことができなかった翎月(れいげつ)は景休(けいきゅう)を恨んで幽閉する。一方、九宸(きゅうしん)は命懸けて霊汐の魂を集めると洗仙池で彼女を人間界へと送り出す。そして、人間界で赤子となって生まれた霊汐は密かに大岳国の文官・林少海(りんしょうかい)に引き取られたのだった。だが、妻・楊(よう)氏は赤子が耳が聴こえないとわかると…。
人間界で赤子に生まれ変わった霊汐(れいせき)は林黙(りんもく)と名づけられる。そんな中、霊汐が人間界にいると気づいた仲昊(ちゅうこう)は彼女を捜しにくるが、九宸(きゅうしん)に撃退される。また、紫雲台で裁きを待っていた元瞳(げんどう)は死刑を免れたものの鎖妖塔の見張り番にさせられる厳罰を受け、恨みを募らせる。一方、幽閉された景休(けいきゅう)は山霊界の行く末を案じていたが…。
林黙(りんもく)は耳が聴こえないせいで異母妹・林綻(りんたん)に虐められるが、賢く善良な少女に育つ。一方、霊汐(れいせき)を死刑にした天族を恨む翎月(れいげつ)は山霊界を守るのに青丘を頼ろうとするが、一足早く魔軍を率いる仲昊(ちゅうこう)に攻めこまれてしまう。そんな中、宝青(ほうせい)によって檻から助け出された景休(けいきゅう)は危険を顧みず魔軍と戦った末、仲昊に捕らわれてしまうが…。
鎖妖塔からの脱出を企む元瞳(げんどう)は禍斗(かと)をそそのかして騒ぎを起こし、自分は騒ぎを収めるふりをして、その功績で特赦を受け天軍に戻る。一方、青瑶(せいよう)が人間界で林黙(りんもく)を見守るために開いた医館に、雲風(うんほう)がやってくる。そして、彼にある場所へと案内された青瑶は、かつて人間界で連れ添った夫の生まれ変わりである方(ほう)公子を見て…。
林少海(りんしょうかい)は旧知の仲である宋承恩(そうしょうおん)から彼の評判の息子・宋子玉(そうしぎょく)と林黙(りんもく)の縁談を申しこまれて快諾。だが、宋子玉に想いを寄せる林綻(りんたん)はこれを聞いて憤慨する。一方、霊汐(れいせき)が聴覚を失った顛末を禍斗(かと)から聞いた九宸(きゅうしん)は、林黙が聴覚を取り戻せるよう取り計らうことに。そして、山で薬草を摘んでいた林黙の前に人間の姿になって現れると…。
九宸(きゅうしん)は人間界で林黙(りんもく)のために桃林小築という名の居心地の良い住まいをしつらえる。その頃、結婚が決まった林黙は実家で過ごす最後の誕生日を迎えていた。だが、嫉妬深い林綻(りんたん)に大事に育てていた桃の木を切り倒されてしまい、悲しみに暮れる。一方、人間界にいた青瑶(せいよう)は雨宿りのために立ち寄った旅館で偶然、方(ほう)公子と再会し…。
九宸(きゅうしん)は林黙(りんもく)に一つめの劫が課せられると知って人間界に会いに行き、彼女を優しく励ます。その翌朝、都から役人が来て林黙と同じ誕生日の娘たちを皇太子に災いをなす妖星として逮捕する。それを知った林少海(りんしょうかい)は林黙を匿い娘は溺れて死んだと嘘をつく。だが、遺体が見つからなければ一族皆殺しと脅された上、林綻(りんたん)を人質に取られ…。
林綻(りんたん)が家に戻され林黙(りんもく)の遺体が見つかったのかと思いきや、高名な医師により皇太子の病が治り逮捕された娘たちは全員無罪放免となったことがわかる。そこで林少海(りんしょうかい)は後悔の念に苛まれるが、一命を取り留めた林黙が現れ安堵する。だが、林黙は父親が自分を湖に沈めたこと、血のつながった娘ではなかったことを知ってしまい…。
旅の途中で出会った目が見えない景休(けいきゅう)に饅頭を分けてあげた林黙(りんもく)。そのお礼に景休はこっそり仙力を使って彼女が言葉を話せるようにしたのだった。その後、人間のふりをした司命(しめい)に出会った林黙は、彼の占いに従って桃林小築に辿り着く。そこでまた行き倒れている景休を見つけた彼女は、医者を呼んで彼の看病をすることに…。
雲風(うんほう)は山霊界へ行って翎月(れいげつ)に会うが、仲昊(ちゅうこう)は成敗したと言われ、取りつく島もなく追い返される。その報告を受けた九宸(きゅうしん)は翎月の言動を不審に思う。その頃、天宮では楽伯(らくはく)と霊汐(れいせき)の敵討ちを決意した承晏(しょうあん)が元瞳(げんどう)の前に現れ戦いを挑む。また、人間界では九宸が林黙(りんもく)の聴力を取り戻すために桃林小築に植えた桃の木がたくさん実をつけて…。
林黙(りんもく)は関(かん)おばさんの紹介で医者の孫(そん)先生の薬舗で働くことになる。そして、その帰りに妖獣・五碗(ごわん)と出会い、子犬だと思って連れ帰り小白(しょうはく)と名付ける。その頃、火精では体が持たない九宸(きゅうしん)は天尊からもしもの時は神農鼎を使って彼の命を助けると釘を刺される。一方、魔君は赤い月の夜に魔族の大群を六界に迎え入れようとしていた…。
孫(そん)先生の助手になった林黙(りんもく)は医術を身につけてもっと世の中で役立つ人間になれたら実家に帰りたいと景休(けいきゅう)に打ち明ける。その後、家の中で倒れている景休を見つけた林黙は、仲昊(ちゅうこう)が彼の体に打ちこんでいた7本の白骨釘を抜いて手当てする。実はその白骨釘を抜けるのは鳳凰族の者だけ。4日後に目覚めてそれに気づいた景休は…。
林黙(りんもく)が関(かん)おばさんの紹介で書生・沈裵書(しんはいしょ)とお見合いしたと知って嫉妬を感じた景休(けいきゅう)。彼は自分が彼女に惹かれていると気づくが、林黙が作った桃の酒を飲んで視力が戻ると、彼女が霊汐(れいせき)とそっくりなことに驚く。一方、元瞳(げんどう)からの情報で九宸(きゅうしん)が鎖妖塔の神農鼎をすり替えたと知った天雷真君(てんらいしんくん)は、従極淵に押し入ると九宸を詰問して…。
魔君が林黙(りんもく)の居場所を掴み、仲昊(ちゅうこう)の命を受けた黒蚩(こくし)は桃林小築へ。そこで図らずも景休(けいきゅう)と再会を果たした彼は、これまで通り間者として仲昊の動向を探るため帰っていく。一方、林黙はついに桃の実を口にして聴力が戻る。そんな彼女の前に現れた九宸(きゅうしん)は、知らぬ間に見知らぬ男が桃林小築に居候していたことに焼きもちを焼くと…。
元瞳(げんどう)が幽都山に左遷され、彼女のために妖魔から身を守る丹薬、醒神丹を作り始めた青瑶(せいよう)。彼女は元瞳への復讐心に囚われている承晏(しょうあん)に霊汐(れいせき)が生きていることを教える。その頃、人間界では自分こそ林黙(りんもく)の相手にふさわしいと争う九宸(きゅうしん)と景休(けいきゅう)が互いの正体に気づくことに。また、天宮では薬王が娘・玉梨(ぎょくり)と雲風(うんほう)との仲を誤解して…。
天宮では玉梨(ぎょくり)が雲風(うんほう)との縁談を泣いて嫌がり、雲風も途方に暮れる。そんな中、人間界では九宸(きゅうしん)と景休(けいきゅう)を前途ある文人と思いこんでいる林黙(りんもく)が二人に桃林小築を出て元の生活に戻るよう伝える。だが、どちらも素直に出て行こうとせず、九宸には「そなたを娶りたい」と言われ、景休には「私と中秋節を祝おう」と誘われて…。
人間界に突如、凶獣が現れて街は大混乱に。そこで九宸(きゅうしん)は凶獣を撃退するが、体への負担が大きく昏倒する。それを見ていて助けたのが清風観38代目で仙人になるべく修行中の朱自在(しゅじざい)とその弟子・包鎖柱(ほうさちゅう)。その後、目覚めた九宸は朱自在に懇願され二人を弟子にするはめになる。一方、赤鷩(せきべつ)と再会した景休(けいきゅう)は置き手紙を残して去り…。
幽都山で凶獣を退治した雲風(うんほう)は青瑶(せいよう)を守ろうとして怪我を負う。だが、大怪我のふりをして青瑶の気を引こうとしたせいで彼女の機嫌を損ねてしまう。一方その頃、林黙(りんもく)は桃林小築で九宸(きゅうしん)の世話をしながら過ごしていたが、街のゴロツキ・徐海(じょかい)に目をつけられてさらわれる。そんな彼女を助けに来た九宸は怒りのあまり仙術を使い…。
九宸(きゅうしん)は林黙(りんもく)のために麺を作り、どんなに辛くとも彼女が劫を終えるまでそばで見守っていこうと覚悟を決める。そして、弟子の朱自在(しゅじざい)には紫燕山に行って青松上人(せいしょうしょうにん)の教えを受けるようにと言い渡す。一方その頃、天宮では人間界で5万年もの間、劫を経ることができずにいる桑南星君(そうなんせいくん)を案じていた天君(てんくん)が司命(しめい)に協力を求めて…。
街の人々が九宸(きゅうしん)の仙術で氷漬けにされた徐海たちを見て騒ぎ出し、林黙(りんもく)は九宸の身に危険が及ぶのではないかと心配になる。その頃、密かに山霊界に戻った景休(けいきゅう)は瀕死の宝青(ほうせい)を救うための続霊丹を手に入れる。一方、天宮では雲風(うんほう)と玉梨(ぎょくり)の縁談が取り消され、それを青瑶(せいよう)のおかげだと考えた雲風は彼女に求婚すると言い出し…。
青瑶(せいよう)の人間界での夫は桑南星君(そうなんせいくん)だった。彼は司命(しめい)の仲立ちで劫を終えて天界に戻り青瑶と再会を果たし、それを知った雲風(うんほう)はヘソを曲げる。一方、人間界では林黙(りんもく)を偶然見つけた宋家の執事が桃林小築にやって来て彼女を非難する。それまで九宸(きゅうしん)を自分の許婚・宋子玉(そうしぎょく)と思いこんでいた林黙は突然のことに驚き戸惑うが…。
九宸(きゅうしん)を連れて実家に戻った林黙(りんもく)は家族に温かく迎えられる。そこで、九宸は父親の林少海(りんしょうかい)に林黙を命に代えても守ると誓う。その後、禁足の解けた承妟(しょうあん)が林黙に会いに行くが、彼女が何も覚えていないことに落胆。一方、林黙は承妟から「霊汐(れいせき)」と呼ばれたことを不審に思う。そんな中、司命(しめい)が九宸にある知らせを伝えに来て…。
九宸(きゅうしん)が突然姿を消し、林黙(りんもく)は彼を捜す旅に出る。その姿を見かねて再び林黙の元に駆けつけた九宸。彼はやがて訪れる誕生日までに重い病で亡くなる運命にある彼女に寄り添うが、そこに林黙を死なせまいと考える景休(けいきゅう)がやって来て彼女を連れて逃げようとする。それに気づいた九宸が景休を阻もうとすると、さらに仲昊(ちゅうこう)が現れ…。
元瞳(げんどう)は配下の天兵たちを連れて魔気が昇った幽都山の偵察へ。一方、火精が消えかかっていた九宸(きゅうしん)は雲風(うんほう)のおかげで命を取り留めるとすぐに林黙(りんもく)を取り戻しに行こうとするが、天尊(てんそん)に止められる。その頃、天尊に命じられて幽都山へ行った雲風は、魔に魅入られた天兵たちを斬る元瞳を目撃。元瞳はこれを青瑶(せいよう)の陰謀だと訴え…。
自分は九宸(きゅうしん)が愛する霊汐(れいせき)の劫で、彼は自分の死を待っているのだと知り深く傷つく林黙(りんもく)。そんな彼女を神と魔を敵に回しても守り抜こうと景休(けいきゅう)は考える。その頃、天宮では青瑶(せいよう)が死罪を免れ、彼女の罪を肩代わりした雲風(うんほう)が1000年石に封じこめられる石封の刑に処されることになる。それを知って自悟崖に駆けつけた青瑶は…。
自ら縛霊淵に飛びこんだ翎月(れいげつ)が父親の垣渡(えんと)と対峙していた頃、天宮では花煙(かえん)がこっそり元(げん)家の祠堂に忍びこみ神器・攢心釘を盗み出す。一方、人間界では景休(けいきゅう)が林黙(りんもく)のために誕生日を祝う麺を作り、何があっても生きる望みは捨てないようにと言う。そして、ついに仲昊(ちゅうこう)が魔君を解き放とうと待ちわびていた赤い月の夜が訪れると…。
九宸(きゅうしん)が愛しているのは霊汐(れいせき)だと悟った林黙(りんもく)は景休(けいきゅう)からもらった命珠を九宸に渡す。それを阻止しようとした景休は地に倒れ、魔君は滅び去る。こうして劫を終えた霊汐は上神に昇格し天界に帰還。また、天尊(てんそん)によって神農鼎は鎖妖塔に返され、再び女媧石を得た九宸の体は息を吹き返す。だが、戻ったはずの霊汐は九宸の前に現れず…。
林黙(りんもく)の記憶が残る霊汐(れいせき)は気持ちの整理をつけるため九宸(きゅうしん)の元を去り山霊界へ。そこで実母の翎月(れいげつ)を見舞うが、神魂が傷ついてしまった彼女は眠ったままだった。一方、林黙を忘れられない景休(けいきゅう)は霊汐を山霊界の公主として丁重に迎え入れる。そして、彼女のために翎月を殺すのを思い留まるが、翎月が二度と目覚めないようにと考え…。
霊汐(れいせき)に罪を暴かれた元瞳(げんどう)は死罪を免れるが人間界へ落とされる。そんな彼女を見送ったのは杜羽(とう)だけだった。その頃、翎月(れいげつ)の看病を続けていた霊汐。彼女は景休(けいきゅう)のもてなしを受けるが、そのせいで宝青(ほうせい)の嫉妬心をかき立ててしまう。また、青瑶(せいよう)を呼んで一向に目覚めない翎月を診てもらうと、巫医が処方した薬に問題があるとわかり…。
九宸(きゅうしん)は十三(じゅうさん)と山霊界を訪れるが、霊汐(れいせき)は九宸に会うのを避け夸父山桃林に逃げてしまう。それでも九宸は山霊界に居座り霊汐を待つつもりだったが、侍女の花煙(かえん)が逮捕されたという知らせを受けて急いで天宮へ戻る。花煙は天雷真君(てんらいしんくん)の前で攢心釘を盗んだことを潔く認めたのだ。だが、誰のためにやったのかは決して言おうとせず…。
追放された花煙(かえん)を助け出した霊汐(れいせき)は彼女を侍女としてそばに置くことに。その後、九宸(きゅうしん)がお忍びでやってきて、もう二度と突き放さないでほしいと霊汐を抱きしめる。そんな中、青瑶(せいよう)の丹薬が完成し、それを翎月(れいげつ)に与えた青瑶は彼女が近々目覚めるはずだと太鼓判を押す。それを聞いて霊汐が喜ぶ一方、景休(けいきゅう)はついにある決心をして…。
翎月(れいげつ)が目覚め、霊汐(れいせき)は母と感動の対面を果たす。だが、その直後、霊汐が青瑶(せいよう)を呼びに行っている間に翎月は息を引き取る。そして、山霊界では国主の葬儀が厳かに取り行われたのだった。この突然の死にショックを受けた霊汐は何か陰謀があるのではないかと考え始める。そんな彼女を慰めに来た九宸(きゅうしん)も景休(けいきゅう)に疑いの目を向けて…。
霊汐(れいせき)は景休(けいきゅう)の説得で山霊界の国主に即位。国主は異族と結婚できないため九宸(きゅうしん)はヘソを曲げるが、彼女は亡き母への孝行として国が落ち着くまで責任を負う心算だった。そんな中、霊汐の元に宝青(ほうせい)が現れ母の死の真相を教えると言い出す。だが、宝青は霊汐を襲おうとして景休に成敗され、その侍女が翎月(れいげつ)を殺めたのは宝青と証言し…。
翎月(れいげつ)と花煙(かえん)を殺したことを認めて逃亡した景休(けいきゅう)。そんな彼をそそのかし新しい魔君になるように導いた元瞳(げんどう)は、自ら縛霊淵に飛びこむ。その頃、霊汐(れいせき)は新しい国師・昶亭(ちょうてい)に国政を任せ朝議を休んでばかりいたが、異変に気づき縛霊淵へ。すると、ある人物が現れ彼女が浴びた魔気を除いてくれる。それは霊汐に会いに来た天尊(てんそん)だった…。
天尊(てんそん)から許しを受け九宸(きゅうしん)との結婚が決まった霊汐(れいせき)。彼女は夸父山桃林で酒に酔い、迎えに来た九宸とともに従極淵へ行くと甘い一夜を過ごす。そして、昶亭(ちょうてい)が山霊界の国主を引き継ぐことが決まり、結婚の準備も順調に進む。だが、縛霊淵を訪れた九宸は魔君と化した景休(けいきゅう)と再会、新たな危機を悟ると戦神として苦渋の決断をして…。
青瑶(せいよう)は自悟崖から雲風(うんほう)が消えたことで取り乱し、九宸(きゅうしん)から別れの文が届いた霊汐(れいせき)は呆然とする。だが、九宸は扶雲殿に引きこもり部屋から決して出てこようとしない。実は、部屋にいたのは九宸によって石封の刑を解かれた雲風。九宸は霊汐にも知らせることなく、魔を食い止めるため縛霊淵の底に留まる使命を引き受けたのだった…。
霊汐(れいせき)は雲風(うんほう)を説得して事情を聞き出すと縛霊淵へ行き、九宸(きゅうしん)に妻として添い遂げると誓う。そして、彼とともに魔君と化した景休(けいきゅう)と対決。死闘の末、九宸が景休を幽冥門へと引きずりこみ、「門を閉じよ!」と霊汐に向かって叫ぶ。幽冥門を閉じれば魔を封じられるが、九宸も出られなくなってしまう。究極の選択を迫られた霊汐は…。
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