【春のワルツが くれたプレゼント】
放送作家・中村結美
| ◆◆ソ・ドヨンさんとの再会◆◆ |
2006年春、【春のワルツ】の撮影現場を私は訪ねていました。
それは、ちょうどソ・ドヨンさんが、撮影中のアクシデントで入院、復帰して最初の撮影が始まった日でした。撮影隊と合流したのは、ホテルWの前。チェハがウニョンを連れてホテルに来た場面と、その後、爆弾発言があって会場を飛び出したウニョンがバスに乗り、それをチェハが追いかける…というシーンでした。
周囲から気遣われているソ・ドヨンさんは、頬の腫れこそ引いてはいるものの、まだ左目が充血したまま。時々目薬をさしながらの撮影です。翌々日行われたマスコミの合同取材での発言によれば、この時はまだ、「痛みがあって表情をうまく作れない」状態だったようです。
この取材は、2004年から続けていた、ユン・ソクホ監督の四季シリーズのドラマについてのインタビューを締めくくるためのものでした。あらかじめ「ぜひ、【春のワルツ】のロケ現場をお訪ねしたい」とお願いしていたのが、偶然復帰時期に重なったのです。
取材の準備に当たっては、ユン監督の事務所ユンス・カラーでドラマ制作に参加されていたチョ・ソンウさんに大変お世話になりました。もちろん、この取材の時にも、大変お世話になったのですが…。
実は、このチョさんとのつながりが、おもいもかけないプレゼントを私にくれました。
まだ、詳しくは公表できませんが、私が書いたドラマにソ・ドヨンさんがご出演して下さるよう、尽力してくださったのです。
そして…その撮影に行って来ました。
ソ・ドヨンさんとは、この【春のワルツ】でのロケ、日本で行われたファンミでの取材を経ての、3度目の再会でした。
現場は、正式なドラマに比べればスタッフの人数も少なく、バタバタしていたのですが、ドヨンさんは、セリフも全て事前にカンペキに覚え、スタッフによるリハーサルが終わる前に現場に来て、進んでリハーサルに参加してくれました。ドヨンさんは、カメラ位置を決めるに当たって、スタッフに自分と同じような187センチの身長の人がいないため、代役ではなく自分でなければカメラ位置が決められないことを、よくわかっているんですね。だから積極的にリハに参加してくれていたのです。
また、相手役ではなく、カメラに向かって優しく愛のセリフを語りかける場面では、自分自身で相手役の身長をイメージして目印を決め、相手を見つめる演技がウソにならないよう、少しでも感情が込められるようにと、自主的に練習してくれて、ユン・ソクホ監督が四季シリーズを通じて、ペ・ヨンジュン、ソン・スンホン、そしてソ・ドヨンさんに言い続けてきた、「目に真実を込めて演技をしなさい」
という教えを、彼が今もキチンと守っているのだ…ということを、感じさせてくれました。

▲チェハのイメージの衣装を着たドヨンさん
実は、今回の役は、ドヨンさんがドヨンさん自身…それも王子様のようなイメージのドヨンさんを演じる…というもの。気恥ずかしい部分がないと言えばウソになると思うのですが、シットコム【止まらない結婚】で、ハジけた演技も経験し、引き出しが増えたのか、現場ではむしろ楽しんで、ドヨン王子を演じているように見受けました。

▲ロケ現場という設定のシーンで
思えば、四季シリーズのドラマは、私にいろいろなプレゼントをくれました。
韓国との出会い、韓国へ取材に行くきっかけを作ってくれたこと、そしてそれを一冊の本にまとめて出版できたこと。取材を通じての人とのつながりで、今回のようなドラマを作れたこと…。
中でも、この【春のワルツがくれたプレゼント】に、私はとても感謝しています。
もう一度、LaLaTVをご覧の皆さんと一緒に、【春のワルツ】を楽しみながら、四季シリーズと共に歩んできたこの5年間を振り返ってみようと思います。

▲ドヨンさんが、私の本にメッセージをくれました